さてチケット発売日。
元気な頃はどうだったのか知らんが、少なくとも癌宣言してからの仏英ツアーはソールドアウトである。気は抜けない。でも決心はまだつかない。仕事も手につかない。この際嘘はつかない。
時差を考えると、発売開始は18時。運がいいのか悪いのか残業20時まで。更に運がいいのか悪いのかサーバー点検が17時から2時間くらいかかるかもとの連絡が入る。ってことは運がいいのか悪いのか無理じゃね?ははっ。
軽く諦めもついた。でも何故か手元にはWi-FiスタンバイのiPad mini。Safariは既にチケットサイトを開いている。何故か会員登録も済ませてある。不思議なことに決済に時間がかからないように段取りが済んでしまっている。でも運がいいのか悪いのか、ワイファイ弱い。ページ更新テスト(何故か行ってしまった)で露骨に反応が悪いことが判明。ってことは無理じゃね?ははっ。
そしたら内線。「ごめーん。サーバー止めるのちょっと早めていい?16時半から1時間で終わらせるからー」ってことは・・・ははっ!!
なんとなく環境が整っちゃったんだけど、なんとなく心のどこかで「取れないかもしれないな。そうなったらそうなったでまあいいわけだし」なんて、はっきりしない曖昧フィーリングを漂わせていて、それをやっぱり心のよりどころにしてたりもしちゃったりしちゃって。
でもいざその時間になると、やっぱ必死ですわ。もちろん狙いはLONDONですわ。さすがにWILKOをイングランドおっかけてのも我ながら不気味なので初日オンリーであとは1週間くらいロンドン・ナイト・クルージングですわ!
おっしゃ18時だ、おらおらおらおら!と更新ボタン連打ですわ。そして、3/6のLONDONが「COMING SOON」から「BOOK
TICKET」に変わったその瞬間にクリック!!ですわ。
そして詳細が出てそのまま「CONTINUE」!っておい、詳細が3/9のGLASGOWになってますわよ。あぶねーあぶねー。「戻る」。そしてLONDONを「BOOK TICKET」。あれ?やっぱやっぱGLASGOWだわ。え〜っ
と、「戻る」。「更新」。そして「BOOK」。あ、ダメ、どうすりゃいいの?「戻る」。「更新」。あ。
ボタンが消えちゃったよ。更新。更新。更新・・・。ダメだよ。もっかい更新。あ。
3/7のBILSTONが売り切れちゃったよ。嘘っぽいなー。でも売り切れだなー。ってことは何?3/8のHOLMFIRTH?ってどこよこれ?さすがにGLASGOWは遠いなー。でLONDONは何?更新。変わらず。更新。変わらず。信じられないなー。でもホントだなー。
んなわけでしょーがねーから良く分からないHOLMFIRTHをクリック。詳細はやっぱりHOLMFIRTHだった(軽く「LONDON」ってのを期待した)のでまあしょーがねーからそのままクリック。会員登録は済んでいるのでそのままクリック。「CONFIRMED」だって。うわ〜っ。嬉しいけどなんだか複雑だ。うわ〜っ。
それでまた一覧のページに戻ると、LONDONのところに、「エラーでした。10時(こっちの19時)から開始します」。
ざーけんなこら。
で、凝りもせずに19時。LONDON、なんなくクリック。なんなくゲット。なんか、すっきりしない。ところでHOLMFIRTHってどこだよ。
これ日本のチケぴとかだったら暴動起きるぞ。どうすりゃいいんだこのすっきりしなさ加減。
tags : wilkojohnson england london holmfirth trip2013

コール・ポーターズ繋がりの英国人フレンド、グラントとfacebook経由で会話。
僕「それでさ〜ウィルコ行けなかったんだよね〜。心残りだわ〜。」
彼「フランスとイギリスでツアーだってね」
僕「イギリスはどこだっけ?」
彼「シェフィールド、だったかな?ロンドンじゃないね」
僕「ま、どっちにしても日程的に無理だな〜」
彼「また決まると思うけどね、ウィルコの具合次第だけど」
ここ、昨日まで。
そして今日。
彼「トットのためにシェアしちゃう(→リンク)」
僕「うわー」
===
というわけでウィルコ・ジョンソンの英国での日程が追加になった。3月。しかも前半。ロンドンあり。
行っていけないことはない。うわー。困った。
tags : wilkojohnson england london trip2013

兄者に別れを告げ、8時半頃フラットを出発。
ちゃっちゃかちゃっちゃかと手続きを済ませ、はい搭乗。

『Shaun of The Dead』という超バカバカな映画を観る。
あといくつかTVのコメディーもので笑う。

多分いつの間にか、日付が変わってる。

どっちにしようか迷ったけど、アストリアに行ってみたかったので、リトル・フィートを観てきた。まあまあ、楽しめた。『Sailin’ Shoes』と『Willin’』。とりあえずこれをやっていたので良し、と。
やっぱりボーダーラインでのブリトー・デラックスの方が間違いなく楽しめたろうな。いやいいんだけど。どっちにせよ多くを望んでいたわけではないので。

町中いたるところに、地下鉄の構内もいたるところにマイケル・ムーアのポスター。早くも大盛り上がり大会を見せている。
基本的にこの事件に関しては、彼と僕のスタンスは微妙に違うと思う。
少なくとも彼の著書や、映画の批評を見る限りではそう思う。
でも勿論、どっちなのかと言えば歓迎すべきことなのだと思う。

15時あたりの電車で、ロンドンに向かう。

ジャパン・センターでメールチェックをしたら(通りを挟んだネット・カフェでも日本語が使えるらしい。圧倒的に安く!いくらか忘れたけど高かったよココは!)、大変世話になったおっさん、トキさんが亡くなったとの報せが届いた。
そこまでヤバくなっていたとは知らなかった。

「へへっ。ごめんごめん。旅行で楽しんでるのにさ。とんでもねえ時に死んじゃったよオレ。」

今会うことが出来たら、絶対トキさんはこう言って来ると思う。
そんな人だった、トキさんは。

2つ3つ、買い物を済ませて兄者宅へ再び転がり込む。Yさんはもう日本に帰っていた。

そもそもこの会社には愛煙家が少ない。はっきり言ってキースしかいない。
僕が半年働いていた時、休憩時間になる度、二人でコーヒー片手に裏の駐車場に行き、しゃがみ込んでタバコをふかしていた。
そんなキースも、もうDSWを去ってしまった。腰を悪くしたらしい。
そのキースのパートナーであるジャッキーは、喉を痛めてここしばらく休んでいる。
今日は休みなので二人の家に遊びに行ってみることにした。
クリスに地図を書いてもらって、実は大変近くだったそのお宅を訪ねた。
ちょうど買い物から帰ってきたばかりの二人は、とても驚いて、そして暖かく迎え入れてくれた。ジャッキーがコーヒーを入れてくれ、そして彼女の喉を気遣って、キースと二人でまたしても外に出てタバコを吸った。美味かった。もうキースはほとんど家から出なくなってしまったらしい。パブにも行かず、あんなに好きだったダーツもすっかり御無沙汰になっているらしい。たった2年前だったのに。いや、もう2年も前なんだ。
そのあとリビングで3人で昔話をしていたら、ジャッキーが言った。
「もう私もそろそろやめようと思ってるのよ。」
ヴィヴも、ローズも、キースもいなくなっていた。そして今度はジャッキーもいなくなる。今月一杯でリーが辞めることも決まっている。
「それは寂しくなるね。」思わず出た僕の言葉に、軽くジャッキーは鼻で笑った。
「私は全然寂しくないわ。まあ、確かに仲間には会いたいとも思うかもしれないけど、別にね。なんにせよあの仕事はウンザリよ。」
キースもウンウンと頷く。
それもそうだな。辞める人間がイチイチ寂しがっていたら先に進めやしない。
「Totは、また帰ってくるのか?」
「うん、そうだね。チャンスがあればね。」
「新しい機械、見た?すごいわよね。」
「うん。楽しそうだねあれは。」
「アンタならもっと上手く回せるわよきっと!」
勿論さ。二人に見てもらえなくって至極残念よ。

クルマでクリス邸まで送ってもらい、二人と握手をして別れる。

晩、クリスからワーク・パーミット申請の書類を見せてもらった。

仕事が終わり、クリスとミックとピートと4人で、久々にペン・インで呑む。
2年前の僕の送別会も、ちょうどこの時期、この場所だった。
懐かしいなぁ、とか全然思わなかったが。

新しく機械を購入して、当然の如く仕事も増えた。
しかしアホみたいに当日(早朝)入荷の当日(午後イチ)出荷みたいな仕事を取ってきていたりする。
つまりアホみたいに6:00出勤ときたもんだ。クリスは荷受の為に5:30には出勤していた。6:00ギリギリに着いたらもうみんなしっかり機械の回りでスタンバっていたよ。
クレイジーだよ君達は。

家に帰ってから、クリスのPCを使ってメールチェックをさせてもらう。
ネコを預かってくれている人からメール。
「こんな病気の猫を預けておいてメール1通もよこさないとは一体どういう神経しているのだ。」とお叱りのお言葉。
しばし反省して落ち込む。
「かと言って、どうしようも出来ないだろ?」とクリスが慰めの言葉をかけてくれる。

凡そ2年振りに、かつての職場DSWで仕事。
毎週水曜日はアホみたいに7:30からの早出。アホみたいに従ったんだが、実際に仕事が出来るようになったのは8:30過ぎだった。
新しく購入した機械、そろそろ10ヶ月になるらしいが、既に2年近く経っているかのような汚れだ。なかなか良さそうな機械ではある。
仕事は余裕で終わり、早々と帰宅し、久々にクリスの手料理をいただく。

午前中、ペンザンス市内をプラプラ。食事をするほどの時間もないので、パブで1杯ひっかけて、ここで兄者達とはお別れである。
彼等はこのあと、Land’s EndとSt. Ivesに行き、それでロンドンに戻るみたい。
僕はこのあと、そうです。働くんです。
昼過ぎの電車に乗り、3時間ほどかけて辿り着いたその先は…。

おお、懐かしのNewton Abbotよ!

(続く)