小さすぎて意味を成さない

昨日の晩、ピートが泊まりに来た。というのは今日はイングランドの東の方でクルマ関係の大きな展示会があるのでそれを観に行くわけだ。僕も行こうと思っていたけど早起きになりそうだったので断った。でもってやっぱりパブを回って酔っ払って帰ってきて、2人がリビングで最後の1杯を楽しもうとしている時に僕は爆睡状態に入っていた。
さて2人はさっそうに7時前に出て行った。なんであんなに元気なのか?こっちは目は覚めても動くことが出来ない。上半身を起こすことになんとか成功したのは10時を回っていた。
平日は退屈な仕事ばかりで、週末が待ち遠しいが、週末になればなったですることがなくなる。留学生の義務として、どんどん町に出て、とか色んなコミュニティーに積極的に参加して、とか方向性は見えるのだけれど。頭では分かってはいるのだけれど。

今日、初めて英語学校に行った。とはいってもこれはニュートン・アボットの生涯学習センター(的ココロ)での無料クラス。ミックに予約してもらった。残念ながら、夜間や週末は、どの学校も夏季シーズンしかやっていない、とのことで、平日に会社を抜けて行かせてもらうことになったので、少しでも近い所を選んだのだ。正直いうと、ここが有料の、いわゆる営利目的の学校だったら良かったな、と思った。だってやっぱり「無料」って信用出来ない気がしない?
いざ行ってみると、タイ人の10代の男の子と、ドイツ人女性と3人クラス。当然レベルだって違うし、苦手分野も違うはずだからペースを上手く合わせるには3週間はかかるだろう。でもその間に万が一新しい人が入って来ちゃったらまたやり直しだ。
「There is a desk」 「There are some desks」 「It’s got a chair」 「It’s got some chairs」
こんなことを今日勉強しました。

with Testcard
みなさん、元気ですかぁ。日本でもそろそろ正月ノンビリ気分を切り替えなきゃいけないくらいの時期になってきたでしょ。ざまあみろ。
そういえば、ロンドンにいってまいりました。ライヴを観に、土日で1泊2日。
そこで、そうです。食べました、ラーメン。味噌チャーシューメンと白ゴハンと餃子とスーパードライ(コップ1杯)。しめて3000円以上かかってるね。ちなみに餃子は餃子じゃなかった。思いっきり残したね。ラーメンはラーメンだったけどまずかった。でも。ゴハンはゴハンだった。けっこうジーンとした。自分がこんなに食べ物に反応するなんて驚きです。「なんでも美味いなんでもまずい」というくらい味覚が腐ってるはずだったのに。ちゃんと体は覚えてるんだね。

ロンドンにはいっぱいいっぱいアジア人がいて、いっぱいいっぱい日本語も行き交ってて懐かしかったです。というほど日にちは経っていないのですが。

写真:これが5日にロンドンまで観に行ったポジティブリー・テストカードというバンド。ギターとウッド・ベースとドラムと、なんと笛がメイン!の編成。左のおじさんが笛吹き。かっこいいんですこれが。ちなみにベースの人はステージはけたらさっさと帰っちゃった。笛の人が「昨日バザーでただでもらってきた」(多分)シングル盤をもらいました。まだ聴いてないけど、彼らのレパートリーの原曲が入ってるようです。ファンにとってはとても貴重な代物に思えてヒデキ感激!

slax, Tot

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けっこう早々とユースホステルを出発。公園で一服しながら地図を片手に計画をたてる。
と思ったら今日は日曜日なので、お店が開くのが遅い。「じゃあ予定変更して名所巡りにしよう」、となれば健康的でいいんだけど、どういうわけか「じゃあ牛歩戦術で行こう」ということになり、ゆっくりゆっくりオックスフォード・ストリートまで歩いていった。
やめればいいのにやっぱりCD屋に行き、無理やり数枚買う。虚しくなって腹も減ってきた。ソーホーの日本食を食べよう!元気がでるぞ!というわけで僕が選んだのは、とあるラーメン屋と寿司屋が合体したお店。今考えると凄いな。その時はすんなり受け入れていたけど。カウンターの上のガラスの中にマグロだのなんだの生魚が並ぶのを眺めながら味噌チャーシューメン、ライス、餃子、スーパードライを注文。3000円くらい取られた時、外国にいることを痛感したね。それでも、やっぱりなんだかホッとしたのは事実。
ちなみにラーメンは不味く、餃子はちっとも餃子じゃなかったけれど、ライスは間違いなく日本のライスであり、スーパードライは多分あのスーパードライであって、更にはビックコミック・スピリッツには何一つ特筆すべき作品は掲載されていなかったが、あの昔から変わらない最低の表紙デザインだけで、僕を唸らせるに充分すぎるくらいの威力があったということだけは記しておきたい。
ニュートン・アボットに入ってから、一度も日本語を使う機会がなかったことも効いた。ちょっと店員さんと会話を交わす時の自分の流暢さに驚いてしまった。僕は日本語ペラペラなのだ。
はっきりいって、ロンドンはラクだ。街中歩いててもめずらしくないのだ、アジア人が。すれ違うアジア人の半分以上は中国人(けっこう分かるもんだ)的だけど、それでも日本人もかなり多いとみた。言葉も場所を選べば通じるし、ジロジロ見られることもない。けっこう過ごし易かったりするんだろうな。
でも目立ちたがり屋の僕には物足りない。やっぱとことん少数派にならなきゃ。さあ、ニュートン・アボットへ帰ろう。

Dave Woodhead

ポジティブリー・テストカードという素敵なバンドをロンドンまで観に行くことにした。
ありがたいことに、会社でまたもやコーチ(バス)のチケットとユース・ホステルの予約までしてくれた。これはクリスの指示でミックがやってくれるわけであるけれど、ここに僕の意思はまったく存在しない。大変ありがたいけど多少困る。「大丈夫だよ。だって今までだって一人で旅行してるんだよ。その時だって当日に自分で宿を探してるんだから。」なんて言ってみたけど、「分かってるって。でも、予約は取っておくに越したことないだろ?」その通りです。ありがと。
ニュートン・アボットの駅前から乗って約5時間。でも途中のエクセターでバスがオーバーヒートを起こすという冗談のようなアクシデントに見舞われ、約6時間。ロンドンはヴィクトリア駅に着きました。プラプラ歩いていたらなんとビッグ・ベンを発見!こんなところにあるとは予想もしていなかったのでなんだか妙に感動。12年前、初めてロンドン観光した時以来だ。地下鉄に乗る予定だったのだが、なんとなく歩きたくなってしまったのが超愚か。時間がなくなってきて慌てて地下鉄に乗るが手遅れ。ユース・ホステルにチェックインして、ライヴ会場のナショナル・シアター(のロビーで無料ライブです)まで駆け足!
でもね。間に合わなかった。5分か10分遅かったね。一体何やってんだろ、オレ。虚しくなる。
汗だくになりながらヴィデオを撮り始める。見慣れない表示がモニターに映っている。あ、フォーカスが手動になっている。あ、広角レンズ付け忘れた。あ、あ、あ。汗が。もう大変。途中の休憩で、駆足でバーに飛んで行き、バドワイザー一気飲み。ようやく体が冷えてきた。2本か3本飲んだかしら。
後半はそれなりに撮影も進み、だいぶ落ち着いた状態になり、最後の曲が終わる頃には積極的に酔っ払い気分。一緒に記念撮影してゴッキゲンで会場をあとにした。
フィッシュ&チップスを途中の店でいただき(まずかった)、ユースホステルで即、おやすむこととなった。

機械仕事がない。去年からクリスと悩んでいたカッターの冷却ポンプの詰まりを直す(このへん、僕の仕事分かってる人むけ、ね)。最終的には熱湯につけてゴミやサビを濡らせて取れたわけだが、そのへんのアイデアがさすが日本人、とかいう評価には中々繋がらないのだろうな。午後から、急遽入った仕事で機械稼動。けっこういい感じでカッターも機能してるみたい。良かった。

硬い笑顔
今日は1月2日。早くもイングランドでは仕事を始めています。

でも仕事の話じゃなくって。クリスの友達のマークというおじさんはハンティングをします。クリスはそれをもらってきて料理するんだって。

というわけで写真を撮ろうとしたら手伝わされた。鳥3羽と兎1羽。

とはいっても僕はしたのは鳥の羽毟りだけ。羽と頭を残して全ての羽を毟り取ります。リビングで、羽を毟ってナイフで翼、足、そして首をメキメキっとか音させながら切り取って、そのあとキッチンで腹切って内臓を取り出します。僕は初めて目にする光景。悲しさと恐ろしさと面白さが混じった気分でした。
兎の場合はいわゆる皮剥ぎ。流しでナイフでジャキジャキ!と切ってから手で、正に服を脱がせるように皮を剥いでいきます。けっこうグロ。

言葉を失っている僕を見て、クリスは本当に楽しそうでした。「ほら、写真とらなきゃ、トット!」流しの中で無造作に重なっている肉の塊を前にハイ、ポーズ。
素直に笑えなかったけど、ちょっとクリスを尊敬した夜でした。

Tot

仕事始め。なんでこんなに早いのかしらん。いや別に暇だったんで構わないんだけど、カレンダーを見ると日本人的発想で非常に早く感じて困る。

なんだか適当に過ぎてしまった元旦。日本の彼女に国際電話をしてみた。なんとなく普通な感じで話をしてしまった。受話器を置いてから、なんだかもったいないことをした、もっともったいぶって、もっと感動的に話せば良かった、などと反省。
大晦日のパブ・クロウルが効いたのかダンスが効いたのか、調子が悪い。これは間違いなく風邪の症状。日本にいた時は大変な健康優良児(虫歯はあるけどね)だったので、余計にダメージが大きい。

クリスは出掛けた。「一緒に来る?」っていってくれたけどかったるいので断った。町に出てみた。何もなかった。すぐ帰った。クリスはもう戻っていた。
「今ピートから電話があってね。飲み行こうって」「どこで?」「ペイントン」ピートはペイントンに住んでいる。息子のアンドリューをクルマでニュートン・アボットに送る用事があるのでその帰りに寄るとのこと。あそうか。今日大晦日だ。「うん行く。」
またしてもパブ巡り。「pub crawl」。海沿いのパブを回っていく。今日はなんだか楽しいぞ。2人の昔話やら、ピート得意の卑猥言葉教室やら、それなりに話は弾む。ふと、何かの拍子に話題が政治に。英・独・仏の各国民は仲が悪い。日本人と中国人は?韓国人は?日本の戦争教育ってどうなってる?ウェールズイングランドスコットランドと並べて語れるか?9月のアメリカの出来事をどう思う?
日本語でだって、かなり言葉を選ぶ必要のあるテーマが続く。残念ながらこういう話をするには僕の英語は未熟すぎる。日本の歴史、世界での日本の立場、西洋人に対する意識...精一杯引き出しから言葉を拾っては繋げるが、言いたいことを表現出来ていないのを自分が一番感じている。辛い。
一旦会話が途切れ、クリスがトイレに行ってる時にポツリとピートが言った。「トット、誤解するなよ。俺達、日本人が好きだよ」。皮肉屋のピートの言葉。なんとなくこの言葉は信じられた。
4軒目か5軒目で、11時55分を回っていた。下手くそなハコバンが演奏を止めた。店内の客が皆立ち上がり、手を繋いで輪を作る。そして「蛍の光」の大合唱。タイミング良くそのままカウントダウンになり、「Happy New Year !!」おー、いえー。
バンドはスローなワルツを始める。見知らぬおばあちゃんに誘われ、何故か僕も踊ってた。「あなた踊れるの?」「まさか。全然ダメですよ。」「良かった。私もなの。」クール。
3コーラスくらい踊ってたら、ピートに引っ張られた。「タクシー来たよ。帰ろ。」
タクシーに乗ってから気付いた。かなり酔ってたんだ。家に着いて、「じゃ、おやすみ。」とクリスに声をかける。「ホントに?ワイン飲もうよ。」勘弁しろって。
前略おばあちゃま。あけましておめでとうございます。また会えるといいな。