デリシャにしようか月球にしようか悩んでいたのだが、結局「色」に負けてしまった。すみません。
練習のあとで、ギターを担いで半ベソだったのだが、マサやんが次の練習まで預かってくれるってクルマに積んでくれた。いい人だ!おかげで足取りも軽く代々木に到着、まだまだ時間があったので代々木ゼミナールの裏で一服こきながらデイヴィッド・リンドレイを聴いていた。最新のスタジオ・アルバムは大変良い出来で、いくら聴き直しても飽きない。特に「Scandal in the Family」は圧巻の出来。原曲は正直言ってあまり印象に残っていないのだが、このアレンジで聴くと腰砕けになってしまうのだ。とまあそんなわけでそろそろいい時間なのでこの曲を最後に聴いておこう、とピっと早送りボタンを押した瞬間、大事な大事なMP3プレイヤーが逝ってしまった。ディスプレイは完全にフリーズ、そのまま電源も落とせなくなったのだ。まったく。安いものにいいものはないってことですか。
デリシャスウィートスはもう結成して7年も経つらしい。当時からのメンバーは団長のチャーマァ●ハイヂ(すげえ名前)のみになってしまうようだが、継続するってのはやっぱ偉いなぁと思う。7年は長いぞ。
中に入ってビールを呑んで客達の人間観察をしていると、突然声をかけられてびっくり。ウクレレ・アフタヌーンの織田島さんだよ!「なあに、はまっちゃったの?」「はい。すみません...。」そもそものきっかけはウクレレ・アフタヌーンを観に行った3/21のイヴェント。あの時は面白さと違和感が半々だったような気がするんだが、いつの間にか僕もワンフになってしまいました。もし今日がアフタヌーンのギグとぶつかっていたらどっちに足を運んだのでしょう。怖くて答えられない。
開演するまでのおよそ30分間、少しずつ客も増えていき、そろそろまっすぐ歩きにくくなってきた頃に、デリシャのメンバー達がフロアーにバラバラに出てきて思い思いのポーズで佇み始める。動くマネキン状態である。ある者はステージに腰掛け、ある者は壁を叩き続け、ある者はゾンビのようにフロアを徘徊している。訳が分からぬまま10分ほど経っただろうか。客がそのパフォーマンスにも慣れ、マネキン達が完全に風景の一部に溶け込んできたその時、BGMが止み、デリシャスウィートスの登場のテーマ(なのかな?)と共に一斉にステージに駆け上がり歌って踊ってショーの幕開けである。がんばってるなぁ。じ〜んとしちゃった。
オープニングで散々騒いだら、そのまま彼女等は引っ込んで、京都から来た気まぐれハニーのステージが始まる。なかなか。良い。曲が弱いけど。東京のバンドだったらまた観に行ったかもね。 次のレモンまでの幕間に、メインステージ反対側のサブステージで突然歌いだすのが弾き語りの男ももづかけんせい。はい。ありがとう。充分笑わせてもらいました。月火水木金土日オッケーオッケー。 ももづかけんせいが引っ込んで後を見やると、既にレモンのセッティング済み。そして怒涛のダンスパフォーマンスが展開され、そしたらまたデリシャのメンバーが鉢巻きをして登場。客から数人選んでみんなでパン食い競争...。やるねぇ。 そしてメインステージではザ・ラジカルズ。元気で宜しい!大変プロパーなロック・バンド。MCもしっかり頑張っていた。音量バランスが悪いのはPAの問題か本人達が思わず本番が始まるとアンプのヴォリュームを大きめにしてしまうのか。ヴォーカルが聴こえないんじゃ話にならんので、どうにかしてという感じだったが、これは最後まで変わらなかった。でもかっこいいですよ。ロックに飢えてる人にはお薦め。 そしていよいよ。と思ったらもう1回ももづかけんせいが登場。会場の空気は再びほんわかムード。3曲ほど笑いを取って、そして。いよいよ真打ちの登場である。
通常、ライブハウスのブッキングに任せていると、まったく志向性の異なるとんでもない組み合わせの4バンドが同じステージに立つ羽目に陥る場合が多々ある。だから当然、バンド自身が企画をしてお仲間のバンド達と共に一つのイヴェントを形作っていくということが増えてくる。しかし大抵がここまで止まりだ。なんとなく近い雰囲気のバンド達が立て続けにステージに立ち、そのまま終演、である。いかに「イロモノ」という枠で括られることが多かろう(つまり企画物の出演が多かろう)とも、ここまで徹底して最初から最後までショウアップを考えてくれるバンドはなかなかありがたい。7年間じっくりと練り続けた成果が表れているのだろう。本人達はさほどシリアスにならずに、あっけらかんと楽しみながらやっているのかもしれないが、金をかけずに(いくらかかっているのかはしらない。でもとても手作り風味で、だからこそいい)ここまで飽きさせず、開演から終演まで一貫したショウであることを感じさせてくれるのは客の側からすれば大変ありがたい話なのだ。単純に、チケット代全部使った気になるってもんだ。プロデューサー兼パフォーマーでもあるハイヂさんは休む暇もないだろうに。偉大だ。そういう苦労をちっとも匂わせないところが偉大だ。あとはどこまで徹底出来るかだろう。「企画の楽しさ」はとてもいいのだが、自らのステージでどこまで徹底出来るか、だ。歌と踊りをもうちょっと、ね。作る曲にしたって作る衣装(チャーマァさんは元々デザイナーである)にしたってとてもナイスなのだから。個々のキャラクターをそのまま生かしつつ、統制の効いたハチャメチャぶりを発揮してもらいたい。絶対やっちゃうだろうけどこの人達は。