京橋、東京近代美術館フィルムセンターにて「キューバの映画ポスター展」。
と、合わせてキューバ映画の上映も行っているので早起きして参加。

銀座線京橋駅1番出口から徒歩1分。

本日の展示。
まず1本目は『最後の晩餐』(La Última Cena/トマス・グティエレス・アレア/1976・キューバ)。
まったく予備知識ゼロの状態だったけど、いやー救いがなくてビビった。最後の最後だけ、ちょびっとカッコーの巣の上でな感じではあるけれど、領主が滔々と語ってるシーンとか、ひたすら絶望的な気持ちにさせられていくだけ。実際映画としてはとても面白いので、ぐんぐん引き込まれていくんだけど、そうなればなるだけ絶望が増すという地獄のスパイラルでした。
いったん外に出て食事&一服後、並び直してもう1本。
『天国の晩餐』(Los Sobrevivientes/トマス・グティエレス・アレア/1979・キューバ)
邦題は、『最後の晩餐』にひっかけただけなんだろうけど、まあ、得てして妙、ではある。原題は、生存者とか生き残りってことっぽい。
舞台が1959年の革命政府樹立後のキューバなので、なんとなく背景というか時間経過も分かりやすい。こういう行動が実際に当時可能だったとも思えないけど、こういう心情はあの時の富豪と呼ばれる人達の中ではなんとなく共有されていたのでしょうね。だから一種のファンタジー、しかも超ブラック、かつところどころコミカルな演出で息抜きをさせてくれるので軽い。でもはっきりいってやっぱり救いがない。しかしそれでも楽しい。というわけで、とても面白い作品であることは間違いない。もう一回観たいもんね。
ちなみに(不覚にも)主人公(的おじさん)が死んだタイミングを掴み損ねてしまったので1分ほどパニックに陥ってしまったってのは内緒です。
この監督、キューバでは巨匠とされるくらいの人みたい。もっと他の作品も観てみたいなぁ。てか、キューバ映画が観たい。実はものすごく趣味に合うかも。
2本観終わったら夕方になっていたけど、ここからが本番。いよいよ「キューバの映画ポスター展」。
と思ったら常設展示で「日本映画の歴史」っていうのがあって、そこを抜けたらキューバの展示へと続く、という流れみたいなので、とりあえず日本映画。
ちょっとヴォリュームありすぎでじっくり観れなかった(気持ちは完全にキューバに入っているので)けど、これはなかなかスゴイかもよ。日本映画創生期の資料や写真、映像までたっぷり観れます!しかも当時実際に使用されていたカメラが思いっきりスペースを喰って鎮座しています!これは胸躍ります!常設(のはず)だからまた今度来よう!ということでキューバに進みます。
さて「キューバの映画ポスター展」。
「キューバ映画のポスター展」じゃなくて「キューバの映画ポスター展」なので、キューバ映画のみならず、外国映画(米国、ソ連、南米、ヨーロッパ、日本・・・)のキューバ公開時にキューバ国内用に作られたポスターを楽しめる。
普通に考えたら文字がスペイン語に変わってて、こっちで見るのとは違う場面の写真が使われてて、程度の違いなんだけど、キューバって国は本当にあなどれない。
基本的にすべて絵。写真だとしてもほぼ確実に加工しています。単純に映画の1シーンの再現コラージュなんてことはしない。デザイナーがイチからイメージを膨らませて、一つの独立した作品として創りだしている。だからもう、ポスターを観ただけじゃどんな映画なのかまったくわからない笑。
ちなみにこれが今日観た『最後の晩餐』と『天国の晩餐』。映画を観たあとだとね、いやもうさすが、見事な表現、としかいいようがないっすけどね。
でもここまで「情報」を排除して「芸術」としての表現で「宣伝」を行うって、お客を信頼してなくちゃ出来ないです。芸術に対しての感性や向き合い方が、情報に流されるような風土じゃこれは出来ないです。逆にいうと、ポスターアーティスト、責任重大です。
もひとつちなみに僕が失禁しかけるほどイカしていると感じたポスターは、エイゼンシュタインの『ストライキ』と、同じくソ連映画の『大地』です。基本、モノクロに弱いんです僕は。共に映画は観たことありませんが。
それ以外にもハリウッド映画も座頭市も、みんなそれぞれ独特の味付けがなされていて、映画との関連性は抜きにして(そもそも知らない映画が大半だしね)ポスター芸術というものにどっぷり浸れる、本当に夢のような展示でした(大袈裟)。
はてしなくナイス!フィルムセンター!


