クリスは出掛けた。「一緒に来る?」っていってくれたけどかったるいので断った。町に出てみた。何もなかった。すぐ帰った。クリスはもう戻っていた。
「今ピートから電話があってね。飲み行こうって」「どこで?」「ペイントン」ピートはペイントンに住んでいる。息子のアンドリューをクルマでニュートン・アボットに送る用事があるのでその帰りに寄るとのこと。あそうか。今日大晦日だ。「うん行く。」
またしてもパブ巡り。「pub crawl」。海沿いのパブを回っていく。今日はなんだか楽しいぞ。2人の昔話やら、ピート得意の卑猥言葉教室やら、それなりに話は弾む。ふと、何かの拍子に話題が政治に。英・独・仏の各国民は仲が悪い。日本人と中国人は?韓国人は?日本の戦争教育ってどうなってる?ウェールズイングランドスコットランドと並べて語れるか?9月のアメリカの出来事をどう思う?
日本語でだって、かなり言葉を選ぶ必要のあるテーマが続く。残念ながらこういう話をするには僕の英語は未熟すぎる。日本の歴史、世界での日本の立場、西洋人に対する意識...精一杯引き出しから言葉を拾っては繋げるが、言いたいことを表現出来ていないのを自分が一番感じている。辛い。
一旦会話が途切れ、クリスがトイレに行ってる時にポツリとピートが言った。「トット、誤解するなよ。俺達、日本人が好きだよ」。皮肉屋のピートの言葉。なんとなくこの言葉は信じられた。
4軒目か5軒目で、11時55分を回っていた。下手くそなハコバンが演奏を止めた。店内の客が皆立ち上がり、手を繋いで輪を作る。そして「蛍の光」の大合唱。タイミング良くそのままカウントダウンになり、「Happy New Year !!」おー、いえー。
バンドはスローなワルツを始める。見知らぬおばあちゃんに誘われ、何故か僕も踊ってた。「あなた踊れるの?」「まさか。全然ダメですよ。」「良かった。私もなの。」クール。
3コーラスくらい踊ってたら、ピートに引っ張られた。「タクシー来たよ。帰ろ。」
タクシーに乗ってから気付いた。かなり酔ってたんだ。家に着いて、「じゃ、おやすみ。」とクリスに声をかける。「ホントに?ワイン飲もうよ。」勘弁しろって。
前略おばあちゃま。あけましておめでとうございます。また会えるといいな。

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