英国最終日。
今回の旅行のそもそものきっかけになったのがこちら、ベン・ウォーターズの引退公演。
完全にピアノ辞めます、とかじゃなくって、あくまでもツアー生活やめますってことっぽいけど、まあそれでも、僕が行かないわけにはいかないじゃないか。ということで。

“Ben Waters For One Last Time” @ Under The Bridge in London
open 19:00 / start 19:30

まずはベンのMCに続いて、息子のトム・ウォーターズが登場。トムがピアノ、それからギターとベースとドラムという編成でブルースを数曲。他のメンバーはどういう人達なのかよくわからないまま。
それからトム自身のバンドが登場。彼の本職はサックスです。

Tom Waters Band @ Under The Bridge 17 Nov 2019

Tom Waters – saxophone / Cody Moss – keyboards / Jack Thomas – drums / Jaz Moss – bass / Adam Chinery – guitar

そしていよいよベン・ウォーターズ登場。

色々複雑ではあった。
そりゃラストライヴなんだし、ゲストが出るのはアタリマエでもあるんだけど、それにしても多すぎないか?
実際アクセル・ツヴィンゲンベルガーを観れるなんて思ってなかったので超うれしかったし(てか10月に日本来てたんですね全然知らんかったー)、前日に出てたロニー・ウッドだったらもちろん舞い上がっていただろうけど、ただねー、もうちょっとベン自身に時間を割いてもらいたかったなー。なんて言っちゃいけないんだろうが。

そんな思いもありーので、Sweet Feliciaとか、Dave Kellyの名演は(正直知らんかったし)上げず、ベンのピアノとヴォーカルが堪能できるものが中心になっちゃう。しょうがないよね、好きなんだもん。

Ben Waters Band -Chicken Shack Boogie @ Under The Bridge in London 17 Nov 2019

お馴染み曲。ベンとも長い付き合いのデレク・ナッシュのサックスがイカス!

Ben Waters – タイトルわかんない
Ben Waters and Tom Waters – Something On Your Mind

1曲目はこれまた超おなじみ曲でライヴのたびに演っている曲だと思うけど、悲しいことにタイトルがわからない。
続いて息子のトムが登場、二人で『There Is Something On Your Mind』(Big Jay McNeely)。

続いて(いよいよ)Axel Zwingenberger先生。
2曲ほど先生がソロで演奏したのち、ベンを加えて連弾。たまりません。ABCDのレパートリーなのかな。

Ben Waters & Axel Zwingenberger

Ben Waters & Friends – Down The Road Apiece ~ Long Tall Sally

アンコールの2曲。ちょっとこのあたり、実際は本編終わりの『Carol』とか『Johnny Be Good』あたりから、ベンの目に光るものが見えました。色々こみ上げてきちゃって腹いっぱい胸いっぱいだったんだろうなぁ。それをなんとなく、察しているバンドメンバー。そしてそれをまったく、察していない客演者。みたいな、勘違いかもしれないけど。なんかもう、アンコールしなくていいよ、みたいな気持ちにもなってしまいました。ほっといてやれよ、いちいち呼び込むなよ、なんてね。

1998年?1999年?初めてCoal Portersを観たのがエディンバラだった、んだけど、その時の会場がどこだったのか、皆目見当がつかない。
あの頃はまだ20世紀だったんだ。ヒースローに着いて、そのまま飛行機を乗り継いでエディンバラへ。宿も決まってないまま紙に書いた住所を頼りに(たくさんの通行人に助けてもらいながら)会場に辿り着き、ギリギリ開演時間に間に合った(前座のGreg Trooperは終わってた)。
懐かしいよなー。若かったよなー。

そんなわけで今日はおよそ20年ぶりのエディンバラ。観るのは当時夢中だったCoal Portersの元メンバー、Pat McGarveyのバンド。
この20年間で世の中はとっても便利になり、僕もとっても老いた。そんなわけで宿はしっかり日本で予約し、しかも会場から徒歩1分くらいのところにしといた。だってバリバリ深夜ライヴなんだもーん。

The Banjo Lounge 4 – I Feel Love ~ I’m Sexy & I Know It

The Banjo Lounge 4 – I Like To Move It ~ Toxic

@ The Jazz Bar, Edinburgh, Scotland
open 23:30 start 24:15 / adv 5.00 door 6.00 / DJ Barney Rubble

personnel :
Barney Strachan – guitar, vocal
Chris Agnew – double bass
Rich Kass – drums
Pat McGarvey – banjo, vocal
The Banjo Lounge Four https://thebanjolounge4.co.uk/
ベースのクリス・アグニューさんは、なんとThe Rezillosのメンバーなんだと。2008年から一緒にやっているようです。
それからドラムのリッチさん。この人の撥さばきは素晴らしかったです。開場前に呑んでいる時にパットが「ドラムが加わってからものすごく良くなった」と言っていたけど(結成当初は『Banjo Lounge Trio』でドラムレスだった)、あらためて納得。

パットはThe Coal Portersでその存在を知ったあと、The Incredibly Strange Film Band、Western Electric、Cool Hand、Santo El Diablo、Southern Tenant Folk Unionと、さまざまなフィルターを通してその音楽に触れてきたけど、そのたびに進化度合いの激しさに驚かされてきた。今回のBanjo Lounge Four、音源を聴いた時点で抜群に面白かったし、必ず一度はナマで、とかなりの期待度を持って馳せ参じた次第なのだが、完全に遥か先を疾走していました。ここまでぶっ飛んだ選曲とは露知らず、呑気に初期の名曲『Quando Quando Quando』をリクエストしてしまって、それをちゃんと演ってくちゃったので感涙しまくりなんだけど、まあ冷静になってみりゃ...しっかり浮いてるわな!すみませーん。

set list :
01. Intro – Jump Around etc YouTube
02. Quando Quando Quando YouTube
03. Word Up
04. Dance Wiv Me
05. Boom Boom
06. I Feel Love ~ I’m Sexy & I Know It YouTube
07. Dr. Beat
08. What Time Is Love ~ Born Slippy
09. Walk On The Wildside etc
(break)
10. Killing In The Name
11. Chop Suey
12. Next Episode YouTube
13. Hot Steppa
14. Beggin YouTube
15. Run DMC Medley
16. I Like To Move It YouTube
17. Get Busy
18. Mundian To Bach Ke YouTube
19. Get Ur Freak On YouTube
20. Toxic YouTube
(encore)
21. Viva Las Vegas

tot-channel.co.uk / Sony CX720

Billy Braggはスゴかった。やっぱりヤヴァかった。
とにかく、熱い人だった。
おおよそ1時間50分のショウで、合計40分くらいは喋っていたような気がする。実際アンコール込みで17曲しか演っていない。
もちろんMCの内容は僕の力量では一言一句理解できやしない。
しかし、それでも、一生懸命ひたすら語り続けるその姿が、かっこよくてかっこよくてしょうがなかった。

Billy Bragg – She’s Got A New Spell ~ Upfield

Billy Bragg – Accidents Waiting To Happen ~ There Is Power In A Union

今回のツアーは、各地で3日間の公演があり、初日が昨今の、二日目が最初の3枚(83年~86年)、三日目がその次の3枚(88年~96年)からの選曲でセットリストを組む、という企画もの。
今日はマンチェスターの最終日、つまり3日目に当たる。この日を選んだのは、日程的に、かつ気付いた時にこの日しかチケットが残っていなかったという消極的な理由からではあるのだが、でも一日だけ好きな日を選べと言われたら、やっぱりこの日を選んだだろう。だって一番油が乗ってる時だもんね。
僕は音作りの相性としては、Grant Showbizが一番Billy Braggと合っているんじゃないかと思っていて、特に二人の2作目に当たる『William Bloke』は極め付けの傑作だと思っている。だからもう、その時代の曲を弾き語ってくれちゃうなんて、この上ない贅沢と言っても全然言い過ぎじゃない。

と思ったら、名曲揃いではあるけれど音がイマイチ好きになれなかった『Workers Playtime』からの曲が断トツに多かったです笑。アルバム全11曲中8曲もやってる。『Don’t Try』は全16曲中4曲、『William Bloke』は11曲中3曲ということを考えると、相当気に入ってたんですね。へへへ。

ちなみに使用ギターは3本。
Gibson J-45、Jim Dyson Tone Deluxe(テレキャスっぽいシルエット)、そしておなじみのBurns Steer。これもBurns Steerを期待してたのに1曲でしか使わなかった笑。

Set List :
from the album : “Workers Playtime” 1988 (WP), “Don’t Try This At Home” 1991 (DT), “William Bloke” 1996 (WB) + “Bloke on Bloke” 1997 (BB)

01.Sexuality (DT) J-45
02. Pay The Price (WP) tele
03. Everywhere (DT) J-45
04. Thatcherites (BB) J-45
05. She’s Got A New Spell (WP)
06. The Short Answer (WP) tele
07. The Only One (WP) Burns
08. Must I Paint You A Picture? (WP) tele
09. Upfield (WB) J-45
10. The Space Race Is Over (WB) J-45
11. Brickbat (WB) tele
12. Little Time Bomb (WP) tele
13. Accident Waiting to Happen (DT) tele
14. Waiting For The Great Leap Forwards (WP)
(encore)
15. Tender Comrade (WP) a cappella
16. Tank Park Salute (DT) tele
17. There Is Power In A Union (Talking With The Taxman About Poetry 1986) tele

The Yellow Belly Stragglers – Because You’re Young (Cock Sparrer cover) ~ Going Nowhere
@ The Caledonia, Liverpool, England 12 Nov 2019
ADV DOOR free / start 21:00

Dave Searson – guitar, vocal
Michael Metcalffe – drums
Chris Marshall – bass

1曲目は、Cock Sparrerというベテランっぽいバンドのカバーで、僕は彼らのカバーで初めて存在を知りました。ライヴ映像を観るともんのすごい盛り上がりで行ってみたいけど怖くて行けない。
ここで踊っている女子たちは、てっきりメンバーの友達なのかと思ってたけど、全然そんなことないみたいで演奏前にフラっと入ってきて「えーどんな感じの曲演るのー?えーマジ?」とか話してて1曲目が始まるやいなやすぐに席を立って踊りだして、次の曲(がこれ)で燃え尽きて3曲目で店を後にしていました。
まあ、若いからね。
『Going Nowhere』はデイヴのオリジナル。これもSoundCloudで聴けます。

40分ほど演奏して、ブレイクの後はデイヴのソロ。

SONY / HDR-CX720

今回の旅行の一発目。けっこうな遠出になっちゃったけど、考えてみればよくぞタイミングが合ってくれた。
なんといってもこのイベントというか催しというか会合、それが素晴らしかった。その名も『Runcorn Folk Club』。
地元のフォーク好きな方々が集まって、みなさんとても楽しそうで、なおかつほぼ全曲シングアウト状態。もうとにかく素敵すぎた。
そういう、いわば歌声喫茶のような空間らしい、というのは事前に調べて知ってはいたけれど、この日も地元の方々が登場してくれるとは思わなんだ。
一組目の1曲目を聴いて、あ、これは撮らなきゃいけない!とあわててカメラを回した次第。

そんなわけで、今回(もう機会はないかもしれないけれど)は、Ukulele Uff Trio(カタカナでは表記し辛い。「ウクレレ・ウフ・トリオ」でもいいんだけど、オゥフってのが近いっぽい。せっかくだから全部それっぽくすると、「ユクレリ・オゥフ・トゥリーオ」になる。もうなんだかわかんなくなっちゃう。)もウタモノのみにしてみました。この人達の定番どころはガンガンYouTubeに上がっているので、これはこれで面白いのではないかと。
1曲目はThe Quarry Menのオリジナル曲という、なんともナイスな選曲。ちなみにクリスとデイヴはリバプール育ちだそうで、ペニーレインやストロベリーフィールドでよく遊んでたんですって。さらにちなみにビルはランコーンの人です。YouTube
2曲目、これは誰がオリジナルになるんでしょうか。古いジャズですね。YouTube
最後の曲はライヴのアンコール。グリン・ヒューズという人が書いた曲で、僕はダブリナーズで知りました。なんだかこれもリバプール絡みの歌詞らしいです。YouTube

それにしてもつくづく場所取りを間違えました。客席を撮りたかった。まじ感動しますわ、この大合唱は。

The Ukulele Uff Trio – In Spite Of All Danger ~ I Mean It’s Just Too Bad ~ Whiskey On A Sunday
@ Runcorn Folk Club, Runcorn, England, 11 Nov 2019

Ukulele Uff – ukulele, vocal
Lonesome Dave – guitar, vocal
Brother Bill – hawaiian steel guitar, vocal

Ukulele Uff Trio set list
01. Crazy Words, Crazy Tune
02. Never Swat A Fly
03. Ghost Dance
04. ? ウタモノ。サイコー。
05. Sweet Georgia Brown
06. Crying For The Carolines
07. ? ハワイアンギターのインスト。
08. Happy Days Are Here Again
09. Stars and Stripes Forever
(break)
10. Maggie May
11. ? インスト。運動会?とかでよく聴いた。ニホンジン誰もが知ってる。
12. Charlie My Boy
13. I Lost The Gal from Memphis
14. In Spite Of All Danger
15. The Charleston
16. Melody in F
17. I Mean It’s Just Too Bad
18. My Hula Love
19. Blue Skies
20. ? インスト。あの超有名な曲。どうしても名前が出てこない。
(encore)
21. Whiskey On A Sunday

以下はランコーンの方々。僕はキースさんのファンです。

Anne & Tony Toy – Take Me Back Home

Eric Rafferty – Durham Jail

The Prospectors – You Are My Sunshine

Keith Price – Shine On Harvest Moon / My Blue Heaven

Carol & John Coxon – Don’t It Make My Brown Eyes Blue

Runcorn Folk Club

Sony / CX720