1998年?1999年?初めてCoal Portersを観たのがエディンバラだった、んだけど、その時の会場がどこだったのか、皆目見当がつかない。
あの頃はまだ20世紀だったんだ。ヒースローに着いて、そのまま飛行機を乗り継いでエディンバラへ。宿も決まってないまま紙に書いた住所を頼りに(たくさんの通行人に助けてもらいながら)会場に辿り着き、ギリギリ開演時間に間に合った(前座のGreg Trooperは終わってた)。
懐かしいよなー。若かったよなー。

そんなわけで今日はおよそ20年ぶりのエディンバラ。観るのは当時夢中だったCoal Portersの元メンバー、Pat McGarveyのバンド。
この20年間で世の中はとっても便利になり、僕もとっても老いた。そんなわけで宿はしっかり日本で予約し、しかも会場から徒歩1分くらいのところにしといた。だってバリバリ深夜ライヴなんだもーん。

The Banjo Lounge 4 – I Feel Love ~ I’m Sexy & I Know It

The Banjo Lounge 4 – I Like To Move It ~ Toxic

@ The Jazz Bar, Edinburgh, Scotland
open 23:30 start 24:15 / adv 5.00 door 6.00 / DJ Barney Rubble

personnel :
Barney Strachan – guitar, vocal
Chris Agnew – double bass
Rich Kass – drums
Pat McGarvey – banjo, vocal
The Banjo Lounge Four https://thebanjolounge4.co.uk/
ベースのクリス・アグニューさんは、なんとThe Rezillosのメンバーなんだと。2008年から一緒にやっているようです。
それからドラムのリッチさん。この人の撥さばきは素晴らしかったです。開場前に呑んでいる時にパットが「ドラムが加わってからものすごく良くなった」と言っていたけど(結成当初は『Banjo Lounge Trio』でドラムレスだった)、あらためて納得。

パットはThe Coal Portersでその存在を知ったあと、The Incredibly Strange Film Band、Western Electric、Cool Hand、Santo El Diablo、Southern Tenant Folk Unionと、さまざまなフィルターを通してその音楽に触れてきたけど、そのたびに進化度合いの激しさに驚かされてきた。今回のBanjo Lounge Four、音源を聴いた時点で抜群に面白かったし、必ず一度はナマで、とかなりの期待度を持って馳せ参じた次第なのだが、完全に遥か先を疾走していました。ここまでぶっ飛んだ選曲とは露知らず、呑気に初期の名曲『Quando Quando Quando』をリクエストしてしまって、それをちゃんと演ってくちゃったので感涙しまくりなんだけど、まあ冷静になってみりゃ...しっかり浮いてるわな!すみませーん。

set list :
01. Intro – Jump Around etc YouTube
02. Quando Quando Quando YouTube
03. Word Up
04. Dance Wiv Me
05. Boom Boom
06. I Feel Love ~ I’m Sexy & I Know It YouTube
07. Dr. Beat
08. What Time Is Love ~ Born Slippy
09. Walk On The Wildside etc
(break)
10. Killing In The Name
11. Chop Suey
12. Next Episode YouTube
13. Hot Steppa
14. Beggin YouTube
15. Run DMC Medley
16. I Like To Move It YouTube
17. Get Busy
18. Mundian To Bach Ke YouTube
19. Get Ur Freak On YouTube
20. Toxic YouTube
(encore)
21. Viva Las Vegas

tot-channel.co.uk / Sony CX720

Santo El Diablo – Animal Vegetable Mineral ~ Scream Freaks @ 93 Feet East in London, England

Pat McGarvey – bass / Andy Munro – guitar / Jamie Fisher – percussion
この曲大好き。ってこの時初めて聴いたんだけど。この日にこの2曲の入ってるCDを貰って、大喜びで聴きまくったんだけど、何十回聴いてもやっぱり、ライヴの方がカッコイイのだ。
ところでコッチのお客は、スロウな曲が始まると途端に容赦なく喋り始める。何をそんなに話すことがあるんだろうか。ちゃんと聴けよいい曲なんだから。
それでいて、曲が終わった途端に「ウオーッ」と嘘の盛り上がりなのだ。いかにも「ずーっと聴き惚れてたぜい」と言わんばかり。そういった笑える嘘つきの様が全てこのヴィデオに収められている。結果的にすごいSE効果みたいになってそれはそれで満足なのだが。

Incredibly Strange Film Band – Rocky ~ Sesame Street ~ Austin Powers @ Half Moon Putney

Pat McGarvey – guitar, vocals / Jim Boyd – Keyboards / David Holmes – Vocals, Harmonica, Percussion / Marcus Casey – Drums / Nick Hodder – Tenor Sax / Jamie Fisher – Percussion / Dave Wallace – Trombone / Sarah Tobias – Alto Sax / Kevin Dunford – Bass / Toby Knowall – Trumpet
Louise De New – Guest Vocalist
videoed by Sohei Tanikawa
この日はパット・マガーヴィーはお馴染みミュージックマンのベースで登場、ギターにはサント・エル・ディアブロのアンディー・ムンロを迎えている。
それからセサミ・ストリートで一緒に歌っている女性は、Louise De Newという人だそうです。詳細は不明。

Incredibly Strange Film Band – Mission Impossible @ Half Moon Putney in London, England

僕はいまだにISFBをナマで観たことがない(2016年現在)。これは当時ロンドンに居を構えていた兄が撮影したもの。うらやましくてしょうがなかった。
いわずとしれた、ラロ・シフリンのあの名曲。チラリとステージ奥に映るパーカッションがサント・エル・ディアブロのジャイミー・フィッシャー。パット・マガーヴィーのチンピラ風情もたまりません。

Cool Hand – Paine @ The Windmill in London, England

Pat McGarvey – bass / Andy Munro – guitar / Dave Morgan – drums / Kim Smith – guitar

クール・ハンド後期の代表作。ポップポップ路線を押し進めていた彼等が、ここで一気に方向転換を図り、そしてこの方向性がそのままサント・エル・ディアブロに引き継がれていくことになる。
この日のライヴは決して出来が良かったとは言えない。モニターの返りが終始不安定で、ヴォーカルが大変だった、と後日のメンバーの弁。その具合は全てヴィデオにも収められていて、「うん。確かにね。」としか答えようのないものであったが、ラスト15分はしっかり持ちこたえて聴き応えのある音を出してくれている。この曲はそんな時のそんなタイミングのそんな演奏の内の一つ。

この日が僕のイングランド生活最後の夜。さびしかったわ。